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不動産・コンサルタント倉橋隆行先生の不動産投資ノウハウ

現状の賃貸住宅環境と今後の土地有効活用 アメリカ型へ、サービス力が物言う!
PART3 米国ノウハウ、日本に上陸

ゴミ捨て自由、駐車2台分無料

 これは岐阜での話。

 セミナーの講演後、聴講者の一人が「先生、ちょっと、うちに寄ってくださいよ」と声をかけてきた。私は、内心「これは空室で困っているな」と思いながら、その人の車に乗った。

 行き先は中心街から40分以上かかる山の中で、そこに目的のアパート(5棟)が建っていた。

 近くには民家のほかにショッピングセンターが一軒あるだけ。

 しかし、そのアパート50戸(1棟10戸)はすべて満室だと聞かされて驚かされた。

 ハウスメーカーが建てた、なんの特徴もないフツウのアパートだったが、ただ外観がキレイで、敷地内にはゴミがまったく落ちていなかった。

 私は、「キレイですね、新築なんですか」と質問したところ、10年前から1棟ずつ建ててきたという。

 私が満室の理由を尋ねたところ、その家主さんは、3つの理由を明かしてくれた。

 1つは、毎日、荷台に放水装置を設けた軽トラックでアパートにきて、朝から晩まで外壁を洗ってキレイにしていること。

 2つ目は、ゴミは分別しないで、いつ捨ててもOKということ。

 「私が毎日分別して出すようにしている」と家主さん。

 3つ目は、駐車場2台分を無料で提供していること。

 (※削除)切り口はアメリカ式だが、現状はそれ以上で、サービス過多のような気もする。

 聞けば「10年前、10戸のアパート経営を始めたとき、入居者が全然集まらなくて、なにか、差別化できるものはと考えた結果、ここの地域住民のポイントはゴミの分別だった」という。

 そして、そこからサービスが広がってきたのだ。

 それにしても、毎日、建物からゴミまでキレイにするのは大変な作業である。

 が、その家主さんは「先生、百姓をしたことがありますか?百姓はこんなものではありません、もっと厳しい。これくらいでアパート経営ができてありがたいですよ」と、話してくれた。

 ちなみに、その家主さんは現在45歳か46歳である。

2006.04/25

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倉橋隆行 (くらはしたかゆき)
1958年9月25日生
96年に(社)全国賃貸住宅経営協会横浜南部支部支部長に就任し、翌年、同協会の神奈川連合会の創設に伴い副会長に就任。98年、不動産業界に関するシンクタンクである不動産体系研究所創設に伴い、取締役所長に就任。99年、総合的な月貸し賃貸の運用会社である(株)月極倶楽部を創立、代表取締役に就任。同時に(株)三春情報センターを退職。そして、資産運用管理会社である(株)CFネッツを創立し、代表取締役に就任。2001年、2002年JREM国際CPM協会副会長就任。2003年4月、IREM(全米不動産管理協会)より、CPM(公認不動産管理士サーティファイド・プロパティマネージャー)の称号を日本で初めての公式試験受験による取得者となる。現在、グループ企業4社の代表取締役と取締役、その他公益法人の役職をこなし、超多忙な仕事をこなしている。
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