大家さん、管理会社様の賃貸不動産経営支援サイトREPROS(リプロス)

不動産・コンサルタント倉橋隆行先生の不動産投資ノウハウ

現状の賃貸住宅環境と今後の土地有効活用 アメリカ型へ、サービス力が物言う!
PART2 先進アメリカの市場環境

米国人は“サービス”を借りる

 アメリカ人と日本人の賃貸住宅に対する考え方には大きな違いがみられる。日本の場合は「分譲住宅を買えない人」が住むイメージ(実際も?)が強い。対して、アメリカ人は、「持ち家になく、賃貸住宅にあるサービス(付加価値)を借りる」というのが一般的な考え方なのだ。彼らは、分譲住宅を買えば(実際、経済力がある人が多い)、メンテナンス、維持管理が大変であり、それより、ホテル並のソフトサービスを受けられる賃貸を求めているのである。日本でいう、純粋な賃貸派であるといえよう。

 では、アメリカの賃貸住宅に住んでいると、どんなサービスを受けられるのか。まず一番に挙げられることは、すぐに日常生活に入れるように、キッチンや冷蔵庫を含めた家具一式が付いていること。加え、絵画やソファー、照明器具など借りる人の趣味趣向に合わせて、オプションで取り寄せることができる。そのために管理会社は、インテリアコーディネーターを雇い(2時間)、借り手に対し部屋のコーディネートのアドバイスを提供する。たとえば、日本のモデルハウスをそのまま借りるようなことも可能なのだ。つまり、入居者は、住宅とオプション家具等をセットで「部屋の料金はいくら、家具の料金にはいくら」と、合算した賃料を払い借りるのである。つぎに、建物・敷地内には1スタンドバーなどが付帯されたコミュニティの場(リビング)2プール3テニスコート4スカッシュコートなどが設けられていること。これらの設備は当たり前で、団地によってはゴルフ場施設も備わっている。

 

 アメリカ人は生涯で平均14、5回(日本人の倍)引越するという国民性、そして国土が広く、引越しするにしても、飛行機で2時間以上かかるところもあり、家具を持たない方が合理的なのである。こうしたことから、アメリカのような広い国土で、家具付き賃貸住宅が浸透してきたのだろう。しかし、後述するが、日本でも『家具付き賃貸住宅』はマンスリーマンションとなって全国的に定着してきている。

2006.03/20

関連記事

倉橋隆行 (くらはしたかゆき)
1958年9月25日生
96年に(社)全国賃貸住宅経営協会横浜南部支部支部長に就任し、翌年、同協会の神奈川連合会の創設に伴い副会長に就任。98年、不動産業界に関するシンクタンクである不動産体系研究所創設に伴い、取締役所長に就任。99年、総合的な月貸し賃貸の運用会社である(株)月極倶楽部を創立、代表取締役に就任。同時に(株)三春情報センターを退職。そして、資産運用管理会社である(株)CFネッツを創立し、代表取締役に就任。2001年、2002年JREM国際CPM協会副会長就任。2003年4月、IREM(全米不動産管理協会)より、CPM(公認不動産管理士サーティファイド・プロパティマネージャー)の称号を日本で初めての公式試験受験による取得者となる。現在、グループ企業4社の代表取締役と取締役、その他公益法人の役職をこなし、超多忙な仕事をこなしている。
詳しいプロフィールはこちら ≫

お問い合わせ
株式会社シーエフネッツ
〒234-0054 横浜市港南区港南台3丁目3番1号 港南台214ビル512号
TEL 045-832-7440  FAX 045-832-7452 http://www.cfnets.co.jp/