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リプロス代表・松尾充泰の賃貸経営ノウハウ

仲介手数料は必要か?

 仲介会社に客付け(入居者募集)を依頼し、成立した場合の報酬として、仲介会社に支払う手数として仲介手数料があります。

 宅地建物取引業法では仲介会社が受け取れる仲介手数料の上限を借主、貸主の双方から最大一ヶ月以内としている為、大家さんに請求する名目を広告料としている事もあります。

 この実態としては地域によって仲介手数料に差がありますが、おおむね賃料の1ヶ月分が支払われているようです。

 たまに、仲介会社が双方から1ヶ月分もらうのは宅地建物取引業法違反だから、払いたくないと言う大家さんの意見を聞く事があります。

 そう思う大家さんは、払わなければ良いのです。

 また、他の物件より少しでも早めに客付けしてもらいたいが為に、手数料を家賃の1ヶ月分以上払う場合もあります。

 それも、営業手法と考えればひとつの経営戦術なのです。

 もし、仲介手数料を払わなくても、客付けをしてもらえる物件であれば必要無いでしょうし、また、払わないと客付けしてもらいないような物件や市場の慣習であれば、払わざる得ないでしょう。

 よって、これらは、すべて営業経費として考えドライに捕らえるべきではないでしょうか。

 

 蛇足になりますが、賃貸仲介会社は儲けすぎだと思っている大家さんがおられるかもしれませんが、それは少し違うかもしれません。

 なぜなら、来店したすべてのお客様が契約するなら、非常に儲かる商売と言っても過言ではありませんが、一般的な成約率は良くて5割程度です。

 半数は無料でお客様の相手をしている訳です。また、転勤シーズンの1月~3月の繁忙期と閑散期も同じだけのスタッフを雇用し、集客するために使う広告料、フランチャイズのロイヤルティーなどを考えると、一概に儲かる商売とは言えません。

2004.04/09

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松尾充泰 (まつおみつひろ)
(賃貸不動産経営コンサルタント)
昭和43年大阪生まれ。
96年に賃貸不動産業界での職務経験を生かし、賃貸不動産業界向けソフトウェア開発会社、アクセス株式会社を設立。その後、賃貸不動産会社に対する業務コンサルティング、大家さん・賃貸不動産業界のビジネス支援サイトを運営する、株式会社リプロスを2003年に設立。