覚えておられる方もいらっしゃるかとは思いますが、以前、信販会社であるジャックスと、チューリッヒ保険が共同開発した「スマートレントシステム」について取材させて頂き、入居者保険の継続漏れをなくし、管理会社様の収益を確保する画期的な保険システムをご紹介させていただきました。
今回はそのチューリッヒ保険が、管理会社様の業務負担を大幅に軽減する、緊急出動付きの無料コールセンターサービスを行っているということで、あらためて取材させて頂きましたので、ご紹介させていただきます。
この緊急出動付きの無料コールセンターサービスは「ライフ・アシスタンスサービス」といい、チューリッヒ保険の入居者保険総括契約に付随し、管理会社が営業していない夜間や休日に、全国(一部地域を除く)の管理会社に代わって電話による入居者のクレーム対応を24時間365日行うというサービスです。
通常、このようなコールセンター業務を業者に委託すると、管理戸数や委託内容によって違いはあるものの、月額10~15万円程度の費用が掛かってしまうことが多いのですが、同社では管理会社向けのサービスとして、無料で提供しています。
中でも特筆すべきは賃貸管理につきものの、カギのトラブル、水周りのトラブル、ガラスのトラブルなど、緊急対応を求められる案件に対しては緊急出動も行い、しかも30分程度の作業にかかる出張料や作業費も無料で行っている点。
しかも、事前に物件毎、クレーム種類毎の対応をルール化しておくことで、イレギュラーなケースにも即応できるというから驚きです。
例えば、違法駐車によるクレームの際には最寄りの警察に通報したり、エレベーターなど特定の設備が故障してクレームが発生した際には、所定の連絡先に通報し、別途費用が発生する可能性がある場合などには管理会社指定の緊急連絡先に連絡し指示を仰ぐことも可能ですし、近隣からの騒音に対するクレームの場合には管理会社に代わりトラブル解決を行うなど、まさに臨機応変な体制が整っています。
さらに、管理会社に対しては、どのようなトラブルが発生し、どの様に対応し、どうなったかなどの報告は、リアルタイムに「トラブル報告書」としてFAXで送られてくるため、従業員が出勤してきた翌朝には的確な二次対応がおこなえるという仕組みになっています。
全国の管理会社のなかには、営業時間外の入居者対応を社内で行っている管理会社も多いと聞きますが、その場合、従業員が交代で携帯を所持し、夜間・休日のクレーム対応をしていることが多く、例えば、当番の日にはお酒を呑みに行けなかったり、遠出をすることもできなかったりと、勤務時間外に従業員を拘束していることが多く、結果的にこうした状況が、従業員のストレスの原因となっているのが実情です。
一方、この「ライフ・アシスタンスサービス」を利用するとコールセンターの電話対応だけで問題が完結してしまうケースもあるようで、管理業務の軽減に大きく貢献しているという声も上がっています。
このサービス、実はチューリッヒ保険が直接、入居者の対応をしているわけではなく、「生活救急車」でおなじみのジャパンベストレスキュー(※1)がチューリッヒ保険と業務提供したからこそ実現したサービスなのです。
このジャパンベストレスキューは緊急出動付きコールセンターサービスのプロで、その応対の質の高さには定評がありますので、安心して入居者の対応を任せることが出来るでしょう。
1.営業時間外の入居者の一次対応がなくなるため、従業員の労務軽減に繋がると共に、業務の効率化に繋がる。
2.入居者からのクレーム対応を24時間365日受付け可能な上、適切に対応してもらえるため、入居者の満足度は上がり、長く入居して頂けるようになるため、結果的に稼働率アップに繋がる可能性が高い。
3.管理業務「24時間365日対応可能」と謳えることにより、競合他社との差別化および、新規の管理物件獲得に弾みがつく。
4.日々送られてくる「トラブル報告書」を活用することでオーナー様に管理業務内容を知っていただく良い機会をつくることができると共に、日々の管理業務における管理会社の苦労が伝わり、オーナーの満足度もアップする。
これにより管理料値下げ交渉を回避することはもちろん、管理料アップの交渉もし易くなるのでは、と考えます。
5.その他、無料健康相談サービス、無料法律相談サービス、プラチナ・アシスタンスサービス(※2)などの入居者にとっても、管理会社にとっても嬉しいサービスが充実している。
※1 ジャパンベストレスキュー株式会社 本社=愛知県名古屋市 東証1部上場
24時間365日対応の総合生活トラブル解決サービス「生活救急車」を全国展開。
バイク・自動車のトラブル解決サービス、ガラス・水まわり・カギのトラブル解決サービス、パソコンのトラブル解決サービスなど様々なお困りごとに対応。企業の代わりにコールセンターの運営から出動までを代行する「緊急出動付コールセンター」を展開。
トラブルに備えた生活会員「安心入居サポート」「学生生活110番」やバイク会員「バイクよくばりあんしん倶楽部」などの運営。
※2 リゾートホテルや海外・国内旅行パック、国内航空券、レンタカー等が優待割引料金で利用できるチューリッヒオリジナルサービス
ユニヴ・ライフ(株) 統括課長 成田 兼二氏 |
実際に「ライフ・アシスタンスサービス」をご利用中の管理会社のご担当者にも取材をし、生の声を伺ってまいりましたのでご紹介致します。 今回は関西を中心に約5800戸の賃貸物件を管理するユニヴ・ライフ株式会社(※3)の成田 兼二氏にお話を伺いました。 ※3 ユニヴ・ライフ株式会社 本社=大阪府大阪市 管理戸数:約5800戸 営業エリア:近畿一円 学生向け賃貸マンション、社会人向け賃貸マンションのサブリースを中心に管理委託業務を展開。そのほか賃貸仲介部門、売買仲介部門などあり。 |
1.このライフ・アシスタンスサービス(以下、LAサービス)を受けての感想をお聞かせ下さい。
賃貸管理業をよく理解されたコールセンターで、それぞれの担当者の教育レベルも高く、非常に成熟しているサービスだと感じています。
2.このLAサービスには多くの特徴がありますが、貴社にとって特にメリットが大きいものは何ですか。
一つはコストパフォーマンス。
二つめは、「トラブル報告書」の存在ですね。私共では一般的に「クレーム」といわれるものを「サービスリクエスト」と呼び、入居者ニーズのひとつとして管理業務の充実に生かしているのですが・・・。
三つめは、入居者に対し、とても大きな安心材料になっているコールセンターの存在で、いつでもつながるという安心感は非常に喜ばれています。
また、プラチナ・アシスタンスサービスの存在も大きいですね。いざというときに利用できる安心感とサービス内容の幅広さが魅力で、他社との差別化に繋がっていると感じています。
また、弊社の管理物件に入居されている地方出身の学生さんの親御さんに対しても安心材料となっています。
3.このLAサービスを受ける前はどの様な体制だったのでしょうか。
他社のコールセンターを利用していたのですが、そのときの業者は本当に入居者の一次対応のみで、頻繁に二次対応の緊急連絡が入り、弊社従業員が安心して任すことができず、何のために委託しているのか分らないような状態でした。
4.LAサービスを利用しようと思われたきっかけは何だったのでしょうか。
コストパフォーマンスの高さも外せませんが、今後の賃貸経営・管理業務というものを真剣に考えると入居者満足度の向上と言うのが課題でした。
簡単に賃料を下げる、いわゆる価格競争をしていては自分の首を絞めるだけですので、いかに入居者のニーズを汲み取り、的確に対応するかが重要になってくると考え、それが実現できるサービスと感じましたので導入を決めました。
5.このLAサービスを採り入れたことで、貴社の業務が大きく改善された点というと?
従業員あてに緊急連絡がほとんど入らなくなりましたので、助かっています。
また、テナントリテンションにも貢献し、現在の平均入居率は97%です。
昨今の賃貸業界には原状回復費用問題等がありますので入退去が頻繁に起こるよりも、信用できる入居者に長く滞在していただく方が管理会社はもちろんオーナーにとってもありがたいことですので、凄く助かっています。
6.逆にこのLAサービスを受けるようになってから困った事はございましたか。
入居者が望んでいるのは、もちろん素早く対応してくれて問題を解決してくれることですが、キチンと聞いてくれるだけでもかなりお怒りは収まりますし、翌日には適切な二次対応が取れていますので困ったことと言うのは特に無いです。
強いてあげるとすれば近隣の騒音問題などのモラルクレームに対してはどうしても限界があるように思っていますが、自社で対応しても同様の結果ではないかと思いますし、真摯に対応して頂いていますのでむしろ助かっています。
7.入居者の反応は如何でしょうか。さらにはオーナー様の反応は如何でしょうか。
入居者の方には好評を頂いております。やはり安心感がありますからね。
また、オーナー様からも24時間365日対応できる点を高く評価していただいています。
オーナー様に対しては月次報告書として物件の状況やリーシング状況と併せて、ライフ・アシスタンスサービスのトラブル報告書を通じて寄せられる「サービスリクエスト」の質疑応答をすべてご報告させていただいております。
これによりオーナー様とのコミュニケーションは深まりましたし、管理会社の業務内容に対して理解を示していただけていますので、この存在は大きいです。
8.これから管理会社に求められる姿勢とは何だとお考えですか。
経営力、提案力が必要でしょう。
義理人情に基づいた管理契約も信頼関係があってのことでしょうから大切だと考えていますが、それだけでは行き詰ってしまうところも出てくると予想されますので、客観的な事実に基づき、問題点を解決するという姿勢と能力、すなわち経営力、提案力が必要となってくると思います。
今後、オーナー様の代替わりというのも多く発生すると予想され、そのたびに管理換えリスクが発生しますから、それに対応するには新しい経営者にも受け入れられる経営力、提案力が必要ではないでしょうか。
お忙しいところ有難うございました。
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー 日本支店 千里オフィス
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